白髪の紳士が今日も来た
会うのは、正月ころ以来である
来てもらったのは、プリンターの紙詰まりである
いつも、3台のプリンターを使い分けている
一番のお気に入りの、A4サイズの白黒レーザープリンターである
付き合いは古い
もう、かれこれ17年くらいの付き合いである
いろいろ転居しても、これだけはお友達のようにつきまとわる
C社の最廉価版である
小さくてシンプル それこそ、何万枚も刷ってくれている いつも使うのは、ネットで買う安物トナー ランニングコストはとてもとても安い そして故障知らず
いつもの如く、気持ちよく使っていたのだが、紙を吸い込んだ途端、紙詰まり
普通は、簡単に取れるのだが、今回はびくとも動かない
少しずつ慎重に引っ張り残りの紙片が小さくなったが、紙送りのカムに挟まった部分はびくともしない
お手上げとわかり、HELPである
さて、先日、いつもの如く13:30に「ごめん下さい」と玄関に現れる そしていつもの如く「どうしました」と判子でついたような言葉
少し、プリンターに関するうんちくをお聞き、きかされて、アッという間に「取れましたよ」
「どうやったの」と聞くと「バネを緩めました」という
手品師みたいなものである
それから珈琲タイム
彼は、世界遺産の関係で、小冊子のDTPもやっている 造詣の深い人物である
うちのパートナーがあるところで、ふと漏らしたので、午前中に聞かれたのである 「本を作り始めたのですか?」 隠す話しでもないので、「そう」という 白髪の紳士に、意見を聞きたいと思って、初めて話し始めた
全て略する まだ、構想段階でここでお話しできるものではない そのうち、お話しできると思う ただ、このブログの本であることだけは間違いない 多分、15万字前後の本になると思う カラー写真も入れる予定でいる
先日、NHKの私の本棚に出ておられたプロの校正者と同じく、その仕事が本作成の過程に入るはずである
先日、銀座の外れの出版社であったのだが、素敵な素材のワンピ-スの女性と面会した その人がDTP屋さんであった
「文がねじれていても、直さないで下さい ただ、文字が欠けているようなところだけはお願いします」と話した 「てにおは」は直さないで下さい、と話した この崩れが私の文章の特徴のような気がするからだ 書きながら自分でも楽しんでいる感覚か 気にしないで気持ちよく書きたいというか・・ そしてそのアンバランスが何か自分でも可笑しいと思える、ような気になる まあ、おしゃべり感覚か
白髪の紳士は、「あちこちに贈呈するのですか」というが、それはしない、という それでも読んでいただけるなら買ってもらう旨を話しする ただし、1冊何千円にもなってしまうが、1500円程度にしようと思っている 本屋に平積みする気もないし、単純に読んでいただける方に、原価もおお割れしてでも譲りたいだけ(原価割れで買っていただく)である
「そんなに書くことありますね」とも聞いてくる 書くのは、暇で仕方ないときとか、もう仕事はまっぴらだとか、気持ちが沈んだときとかに、暇に任せて書く
『つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ』
熱中すると気が変になるというのだ ま、K.YOSHIDA先生のような素晴らしい哲学者・文筆家では到底その深さは理解できない 足下にも及ばないが 書くことで時間を忘れ夢中になれるところはある どちらかというと、勝手なことをほざく、高齢者であるが・・
更級日記の用例でいうと、 『あやしかりけむ』は見苦しい、みっともない ではあるが、そこは踏み堪えたいところである
そして、売れなくともいい 献本はしない もちろん本屋での平積みは疎かなりけり
自分が生きた証をつくるだけだから パートナーは、ドブに捨てるような数十万円に呆れかえっているのだろうが何も言わない 不気味である
写真 今日の庭 晩春の花々が咲き始めている 20250515
追記 もう一つのプリンターのお話し これも古くからのお友達 こちらはB社のA4インクジェットプリンター 神戸の持って行ってある 紙詰まりのプリンターも一度神戸に引っ越ししたのだが、神戸で使っているノートパソコンでは接続が複雑になり、またこちらにとんぼ返りした だから神戸はインクジェットでやってきたのだ
このインクジェットも紙詰まりしたのだが、紙を引っ張り出した ところが、極小さい紙片が残ってしまっているみたいだが、それは機械内部にホコリのように張り付いているのだろう どうしてもうまく動かない 仕方なくレーザーショットを買って、こちらはほっぽり出していた 狭い部屋の足手まといでしかなく、ゴミで出そうかと思っていたが、やはり古くからの友人 原因はわかっているが、修理で出せば新品を買えるくらいになる
白髪の紳士ならやってくれるだろうので、神戸から田舎までご転座をおねがいしようかと思い始めた
本文で、「てにおは」という言葉を使った 昔から、論文を書いたりするときとても気にしているものだ 論文は、簡潔明瞭が求められ、「てにおは」がくずれては絶対いけない そしてもちろん校正は私1人でする 大体1万から3万文字なので自分でできる範囲だ
しかし、てにおは、ってなんなのって初めて気づいた オコト点だという 歴史的に深いものと知った まあ、深入りしたくないのでここでは書かない
そんな浅はかなブログ 今回のエッセイはおしまい、おしまい