11代目のブログ

トランヴェール

トランヴェールの画像

新幹線に乗るといつも手に取るのがこの雑誌である
JR東日本が出しているものである
旅の記事もいいのだが、柚月裕子さんのエッセイを楽しみに読む

こんなエッセイを書けるようになりたいと思うのだが、どうにもならない

JR西日本の雑誌も一緒に置いてあるが、こちらはちょっとPR誌みたいでほとんど読まない
トランヴェール今月号は、その旅の記事が私の住む田舎の『学校』シリーズであった
ある廃校になる小学校の子どもたちとか、廃校を活用した酒蔵とか、それと鄙びた地域の廃校の学び舎ーそれを大滝楽舎ーというがそこの地域の活動とか

ここ数日、新しく手に入れた物件群の庭木の手入れにいそしんでいるが、ふとおもいついて剪定鋏をほったらかしにして、大滝集落に出かけた

おめあては、記事にあったドーナツ屋と小さな本屋である
倉敷の蟲文庫に行った話しの続きで、かねがね古本屋の親爺になりたいと思っているので、こんな山の中で新刊本を扱うということはどういうことかと興味津々で出かけた

この地域の集落は、とても足しげく通ったところだ
仕事でも それから人に会いにも さらに飲み食いにも
私の住む田舎のなかでも、殊更、この狭い地域に残されている独特のイントネーションを持つ田舎弁が大好きだ
山あいの狭い地域に、山にいだかれるように家々が谷あいに並んでいる 町からは狭い峡谷の細い舗装道路を通り約6km

めあてのドーナツ屋や本屋さんは、しっかり見ていないとすぐ通り過ぎてしまうような山あいのところ

本屋さんの入口では私くらいの年頃の女性と、若い小柄な女性が何かしら話しこんでいる
本屋は、昔の何かの作業小屋かと思えた それを巧く改造していた
入口のいすには、手作りのイルミネーションのガラスの器 しげしげとそのからくりをみていたら、くだんの若い女性が声がけしてきた

「きれいなんで見とれていました」というと、「これ手造りなんですよ」といい、早速なかの帳場に引っ込む

新刊本ばかりで内容は充実していた ZINもあった 韓国の詩集も面白かったが、財布が厳しいので諦めて、330円のZINを買った これだけでも数日は楽しめそうだ

本屋から2、3十メートルのドーナツ屋でドーナツを買って帰ろうとしたが、売り切れとのこと 残念だが、また来る気になるからそれはそれで良しと思う

帰りは、30kmをひとっぱしりして、剪定を再開する
ひとっぱしり中に、このブログを書こうと思いを強くした

そして、念願の古本屋をどうしたらいいのか、を思案したがなかなか前進は難しい 店番をする自信がないからね

剪定もしなければならないし、仕事の旅にも出かけないといけないし そうすると、店番ができない 閉めてばかりいる店は嫌いだから まあ、店をつくるならここだというところはある 海のすぐ横 高校生も訪ねてきやすい 好きなだけいてもらえる店になるだろう しかし、店番だよなあ・・

20251005 ゴッホのアルル時代の絵 こんな生き方が最後までできるといいが・・ ゴッホも生きることは難しかったみたいだ

そうそう、トランヴェールにでてくる大滝地区の仙人と書かれたKさん、あの人は仙人かどうかは知らないが、本当にお世話になった 感謝している しかし、わたしはああはなれない なりたいがなれないと本当にわかっている そこが哀しい