家人がぼた餅を親戚、友人の何軒かに届けて昼過ぎに帰ってきた。
そのうちの一軒で、当主が栗の木の枝切りをしていたら、服が引っかかって宙ぶらりんになり、あげくに落ちて肩を脱臼してしまったという。年齢は70代前半といったところか。医師からは最悪手術もありうるといわれたそうだ。
剪定で高いところに登る機会がある身にとって、身につまされる話しである。
小生は、傷害保険をかけている。が、落ちて怪我したことによる後遺症は結構あちこち聞く。また実際、足を引っかけて2、3メートル落ちたことも2、3回あるが大事には至らなかったが、怪我し動けなくなったら、助けも近くにはいないので生き死にのことになる。
家人は、少し餅米が余っていたが、私はぼた餅は食べないので近所のおばあさんに届けるといって、夕方遅く出かけていった。ところがいつまで経っても帰ってこない。
いつも野菜をいただいている、一人暮らしの80代半ばの方だ。息子夫婦との交流がない。息子は、単身赴任だから不在で、嫁姑の仲は悪くはないようだが、割合近くに住んでいても交流がないらしい。家人がいつも口説かれるといっていたから知っているだけだ。
この地方は、過疎が激しく土地に価値がない。おばあさん曰く、「先日、畑の隣地である〇〇さんの土地があまりにもボウボウなので刈っていたら、段差に気づかず落ちて動けなくなった」と家人へのくどきを聞いていたようだ。だから、帰りが遅かったということだ。
その土地の持ち主は、同じ町内で、商売を営んでいる。ご主人が早くなくなりお一人で頑張っている、これも80前後のご婦人。隣近所、お互いの身の上は同じ。自らの管理が難しいのだ。
そして、動けなくなったのだが、そのおばあさんの隣家が、いつまでも灯りがつかないと、様子を見に来てくれて助け出されたとのことだ。おばあさんは、「今度、単身赴任だった息子が帰ってくるから・・」と家人にいっていたそうだ。それもなあ、とため息が出るようだ。
実年齢と主観年齢について研究が進んでいるらしい。主観年齢が若ければ、いつまでも生きがいを持って、アンチエイジングに有効かも知れない。どちらかというと、老いを受容しない、しないように考えているということになる。
しかし、実年齢は進む。認知や行動機能が衰え、老化した身体を酷使すれば、心臓や血管へ負担をかけ、救急病院に搬送という事態や、前記したような怪我を引き起こす。
そのバランスは難しい。色々な世界で、老害という言葉があるが、自戒しなければならないのかも知れない。頑張りすぎ、自信過剰、世代間のギャップ・・。
そういうことになると、まだ、会長という年齢でもないが、この会社の状態では会長を置く余裕はない。万年下働き兼任社長である、リタイアを決意するまで。どうすれば良いのか、自戒だけかも。
実年齢の認識の研究では、年齢が高くなるほど差が大きくなるという。40代くらいで4歳位あるというから、私たちの年齢ではその約1.5倍位だそうだ。そうすれば6歳位か。
そりゃあ、怪我もするわなぁ・・
これからは、剪定作業時は二人で作業するようにしたいと思い始めている
己の年代と、次の年代や若い年代とは、なかなか意識や考え方の違いを感じるが、そのギャップはうめられないものなのだろう
口先は気をつけよう、他の世代から意見を聞かれたら話し始めようか
主観年齢のような実年齢のような・・、どうしたらいいのか
写真:榧の実が落ちていた (2023年9月撮影)2023.9.25日記