寒い日が続く。
寒い日は、暖房があれば過ごせる。
能登沖地震は、寒い中起き、苦しい毎日が続いているのだろう。
水、燃料、トイレ、睡眠、騒音・・・。そして、死。
考えただけでも、生きにくいし、無情というか苦。
生きがいが再び生まれることをただただ祈るだけだ。
ある物件に、ご家族が入居することになった。
そこには、鋳物製のどっしりとしたストーブが設置してある。
そのストーブを使いたいという。
凄く熱心に言ってくれるのは嬉しいのだが、心配事がある。
それは火事の心配ではない。ストーブはしっかりと管理すれば、火は出ないことになっている。
心配事とは、薪である。ストーブは、生き物と同じである。食べないといけない。薪はとてつもなく必要である。なぜなら、この物件には暖房設備がこれしかないから、24時間稼働が最善と思われるからである。
借主は、でもやってみるという。したいというので貸すことにした。
ストーブを使っている方々は、薪をどうしているのかって?
それは人様々だと思う。
だいたい、家の大きさや、使う時間数による。
今回は、結構大きい家なので心配してるだけである。
ある会社は、薪の配達制度を確立している。サブスクというか、補給をしてくれるのである。これでいくと月いくらくらいになるかは、使い方によるので不明である。
実は、薪の材料はこの土地で生活していると、あちこちから声がかかる。なぜなら、木の伐採をする家が近隣に結構出てくるのである。
広葉樹であれば最高、杉もストーブによっては良である。松は×。竹は最悪。
家の廃材は、私は使わない。木材であれば使う人はいる。
しかし、廃材には、使っていけないものがある。それは新建材といわれる、プラスティックやセラミックを混合したものは絶対×である。
理由は、前者は高温になりすぎてストーブを壊してしまう。後者は前者プラスでセラミックス風の燃えかすの量がすごいのである。燃えかすは、産業廃棄物である。
地元のホームセンターには、薪が売っている。一巻き600円だが、一時間しか持たないであろう。
ある産業廃棄物業者は、解体木材を適当な大きさにしてトラックで持って行けという。もちろん無料ではなく、ある程度のお金を要求する。それって、違法行為と思えるのだが、やっている。儲かるのと、処理をしなくて済むからである。そこに甘えている人もいるみたいだ。
しかし、古材でしかない。天然の広葉樹に含まれるオイルの燃焼の微妙さには欠ける。薪は、数年以内に焚けといわれている。
実は、ストーブの醍醐味は薪をつくることにある。それも、暑い夏につくると最高の気分になる。
汗だくになり、薪をつくる。そして山のように積む。2つも3つも。
冬の寒い日、ストーブに薪をくべ、何かしらの日常時をする。外は雪。煙突からはわずかに煙が上る。
無精なのでスーパーから冷凍ピザを買ってくる。薪ストーブには、トルコ製の釜部分があるので焼くことができる。美味しいピザを頬張る。
ストーブの上部には、コンロ口が3つあるから、お湯を沸かし、煮物もできる。
ストーブの周りに洗濯物を置くだけですぐ乾く。
ストーブを焚くのは、10月下旬から3月下旬までだが、梅雨時や肌寒いときにも焚ける。
ある程度の大きさのあるストーブは、相当広い範囲をボーッと暖める。トイレまでの通路が苦にならない程度になる。
それを想うと、薪づくりは楽しい。
欠点は、退職してからでないとできないのかも知れない。それか、日頃からマメな人や体力ある人ならできる。
家人に、今住んでいる家に、小さいストーブを設置してい良いか懇願したことがある。ちいさな、赤いホーロー引きのものである。
即却下である。
もう諦めている。
婿同然であるからだ。
写真 ストーブの上でくるくる回るムーミンたち (撮影2018年2月) 2024年1月18日記