11代目のブログ

白髪紳士とパソコン裏蓋の話

白髪紳士とパソコン裏蓋の話の画像


今日も先日の白髪の紳士が訪ねてきた。先般のWi-Fiの件でなく、ついでに裏蓋を閉めて欲しいと頼んであったからだ。
なぜ裏蓋が閉まらなかったかというと数年使っていたパソコンの動作が遅くて支障をきたしていたからだ。このパソコン、テレビの視聴と録画機能付きで便利であった。テレビを視ながら、パソコン作業もできる優れものでもある。だから、テレビを買う必要もない。

 しかし、テレビ機能のソフトが重くて、テレビ機能の立ち上げに時間がかかって仕方がなかった。また、メモリーも当時は高くて数万円分をケチった覚えがある。そこで、2年前の夏、メモリーを買い足そうと思っているときに長男が帰省してきた。

 事情を話すと、ブツブツ独り言をいいながら、量販電気店に一緒に行こうといって車を動かし始めた。
 結果、買ってきたのはSSDメモリーと拡張メモリーとSATAケーブルであった。何をしようとしているのかも分からない。しかし、支払は当然こっち持ちである。
 家に戻り、既存のメモリーは容量が小さいということでスクラップになり、大きい拡張メモリーを3本差し込む。ハードディスクはあっという間に外され、四角い小形のケースに取って代わられ、セロハンテープで固定するという荒技。このケースは後で知ったが、SSDメモリーであった。こんな素晴らしいものがあるんだと思い知らされた。
そしてSATAケーブル、これが今回買ったものはこのパソコンの構造に合わないと長男が言う。ネットで自分で買えと言い置いて、とっとと東京に戻っていった。
 買わなければいけないSATAケーブルとはどんなものか、長男に型番をLINEで問い合わせても梨のつぶて。去年帰省したときも、話題に出しても上の空。
 パソコンの裏蓋は開いたままが続き、我が家の来訪者は皆さんが心配する。特に女性にその傾向が強いみたいで、その心配の声は『綿ゴミ、ホコリ』、私の妻が一手に引き受けていたようである。
 
 白髪紳士はセロテープを剥がし、固定の金具をうまく使って設置位置を1、2㎝ずらし、既存のSATAケーブルを用いることができた。

 2年ぶりに裏蓋は蘇った。肉親は肉親でしかない。ビジネスはビジネスでもあるが出会いの場でもある。
その後、紳士とコーヒーや手づくりイチジクジャムとで会話を楽しんだ。

       写真:セロテープ固定のSSDメモリー (2023年8月撮影) 2023.8.25記