11代目のブログ

涙腺組織の下り坂

涙腺組織の下り坂の画像

 前回のお話しの続き。実は、帰るときも大変だった。医院のドアを開け、強い日差しのなかに急に出たため、開きぱなしの瞳孔が光を飲み込み、視神経に爆発的な刺激を与え、足下が眩しくてみえない。そこにわずか7,8cmの段差があり、足をくじきそうになった。何とか体勢を整え、バス停までの10mはなかなか厳しいものであった。家人に連絡し、家近くのバス停まで迎えに来るように頼んだ。

 さて、何となくわかった方もおられると思うが、先生は女医さんなのである。丁寧な診察と説明がとても気に入っている。
 そして、本当は話し好きなのかも知れない。
 結膜炎は、細菌やウイルス感染から起きるといわれるが、私の場合はいつも角膜に傷がある、といわれる。傷がつくというと、その原因は眼にゴミが入って、擦ったりすると悪化するばかり思っていた。

 特に今年は日差しが強いせいか風景、特に運転していて周囲が眩しい。涙が出て仕方ない時が続いた。
 先生に、「汗が眼に入って擦ったり、作業でゴミが入るからでしょうかね」というと「どんな作業してんの、農業?」とか聞いてくる。「いや、庭の剪定ですよ、自分でしないとやる人いないから」というと、「そうね、人に頼むと庭って金かかるわよね」と何故か興味があるみたい。「先生、後の人が待っているから帰りますね」っていう調子。
 
 実はこの先生、たいそう遠いところから毎日通勤してきている。だから、診察開始時間が、9時を過ぎた時刻からで、午後3時前に終了時間となる(本当は夕方まで診察を続けている、夕方規則正しい時間に帰れるように早めに受け付けを終了しているだけである)。この地方で今までは眼科医院は2カ所しかなかった(今は3カ所)。地域医療の鑑みたいな人である。
そんな先生に対して私は尊敬の念を持っている。

 私の結膜炎は、当初は剪定や顔の汗を拭うことからと思っていたが、どうも夏の紫外線や涙腺の老化で乾き目が問題な気がしてきている。先生は角膜の劣化で乱反射がひどくなり眩しくなるともいう。

 サングラスは似合わないので嫌いだがいよいよ買わねばと思っていたら、次男の帰省時にこの話をすると、少し壊れていて使わないのがあるから置いていくといって、ポンと渡してくれた。確かに、レンズの周りのツルのプラスチックに割れがある。
 車運転の時だけだから、気にしないで使わせて貰っている。若者のブランド品だが・・。

 昨日あたりから眼がおかしくて、眼が乾く。今日になったら両眼が赤くなり気色が悪い。
 待ち時間に閉口するが、またまた先生の助けを借りなければならないかも知れない。

 やっぱり涙腺組織が下り坂か ちょっといい話を聞くと涙腺は若い頃より開くようだが・・。

写真:秋色を感ずる海        (2023年9月撮影)2023.9.7日記