昨日、車検の案内が行きつけの自動車屋さんから届いた。
そうかあ、と思いながら今の車を買って何年経ったかを考える。11年か、と思う。買った頃は、数年乗ってEVに乗り換えようと安易に思っていたが、想像してのより普及の進行が遅い。そしてEVは性能的には良いかもしれないがまだまだ高価である。
乗った車を数えると、今のが10台目にあたる。軽トラックも持っているから、11台の車にご厄介になっている。
若い頃、FRの乗用車に乗っていた。4年乗ったのだが、住まいを移すことになり山越えの道を毎日35km通うことになった。平地にいると、山越えの道の変化がわからない。簡単に言うと、雪が山道に積もっているかがわからない。全くないときもあれば、峠の途中から真っ白になっているときもある。
この峠道、今は別ルートですっかり良くなったが、当時は谷川沿いに変則カーブが連続していて、カーブミラーで対向車の確認をするというやっかいな道路だった。
この雪が読めないというのが1番困る。なぜなら、急なカーブがクネクネと連続しているため、1年するとタイヤが三角になるといわれている道、極力スノータイヤは温存したい。その上、FRは全く雪に弱いから山を登らないでグルッと迂回をすれば良いが、10数キロ距離が伸びるし時間がかかる。それに居住地から20kmくらいまでは雪がないからチェーンをまいてジャラジャラ走るわけにもいかない。
雪が降り始めてから一週間は何とか曲がりなりにも山越えできた。しかし、ある日の朝ついに二つめの峠の急坂で往生してしまった。困り果てていると、地元の軽トラックがとまり、「引っ張ってあげようか」というのだ。天の助けと思い甘えた。
四輪駆動の軽トラックに、小型乗用車が引っ張られるという情けない話しになった。
こんなことこの先もできない、と思いその夕方すぐさまス〇〇店に駆け込み、4WDの新車を買った。当時、乗用車タイプの4WDはス〇〇しかなかったからだ。
その山道は、度々車が崖下に落ちるので有名だった。ある日の帰途、雪の日で夕暮れも早い。狭い道なのに車が数台止まっている。何か道の下方から強い灯りがみえる。アッ、車が落ちたんだ、と思った。その救助の人たちの車だった。
ある年、雪が降り始めたばかり、平地では雪が積もっているかわからないからラジアルタイヤで出かけた。4WDだから山越えができた。その帰途、だらだらとした下り坂をゆっくりと降りていったとき、わずかな凸凹があり、そこでコツンとした次の瞬間、ツーーっと滑り始めた。
目の前はカーブになっていて、その向こうは谷底。
教習所の本にあったことが頭をよぎり、すぐさま山肌にぶつけて止めようとした。止まるか心配だったが、ガツンガツンといいながら止まった、ホッと息をした・・。谷底に落ちるよりはましだったが、車はへこむし、情けないし、早めにタイヤ交換すればいい話だったのにと落ち込んだ。
何事も、上がるより下るときが難しい。木に登るのはいいが、降りるときの方が大変だ。猫が立ち往生している姿は、哀れだ。株価だって同じだ。下がれば損切りが難しいし、大体、小生には大局観もわからない。
今は何乗っているって?
〇〇タのハイブリッドに乗っている。
多分、この先も乗り続けることになりそうだ。
でもEVにも乗りたい願望はある。
トルクも良いし、オーバー・ジ・エア(OTA)が魅力的だ・・
写真:古民家の庭の雪割草 くだんの山道もかつては群生していた (2021年3月撮影)2023.9.16日記