11代目のブログ

黄色のタイル

黄色のタイルの画像

 その昔、といっても6,7年前である。
 貸家の玄関先にこだわったことがあった。

 玄関先といっても住宅の玄関先でないため、貸家はちょっと違う気がする。また、商店の玄関先でもないのでそれとも違う。
 その上、玄関先といっても、周囲の状況や、物件毎の状況も異なる。例えば、玄関先の材質や段差の高さである。
 さらに、玄関先の道路である。国道の歩道付と、市道の歩道なしでも異なる。私道となればもっと異なる。

 ある物件を購入した。
 部屋は3つである。4LDKのメゾネットタイプが2つと平屋の1LDKである。玄関は、全てそれぞれ独立している。
 どの部屋の玄関とも、玄関やアプローチなどに問題がある。プチ改造が必要で、早速工事に入った。
 
そのようななかで、玄関先の色は、基本的にタイルで黄色と決めている。新たにプチ工事をする際に手直しをしているだけである。

 どうも、建物の外色や内部の内装の雰囲気は、出勤する際の気持ちが異なるような気がする。

 黄色は気持ちを高めたり、奮い立たせる何かが生まれるのかも知れない。そういったものがあるようだ。
 それは、数年前から街の建物を観察してそう思ったからだ。

 現在の科学、そう、AIは、『気持ちを明るくして、やる気を起こさせる色です』と答える。

 今回、㈱吉右衛門がこの物件を買ったのだが、前オーナーが首都圏在住でこの物件を建てたのはさらのその先代様。
 建物全体の設計は、27年くらい前なのだが、時代を先取りしたようなメゾネットタイプの間取りが2つである。
 また、3部屋は居室が接していなくて、バスルームが挟まって、防音にも配慮した構造である。

 建物は良いのだが、駐車場入口のコンクリート壁が飛び出して、車両の駐車がスムーズにできない形状になっている。そこで、プチ工事である。
 買ったばかりでもあり、年末ということもあり、駐車しやすいように一部のコンクリートを削るだけのプチで終わりにするつもりだった。
 これからは冬になるので、コンクリートを打ったりタイルを張ったりするのは、来春のつもりでいた。

 ところが、親方から電話があり、一気にこの1週間でやってしまうという話しが、昨日急遽でてきた。

 今日は、そのために他の業務をほったらかしにして、建材店に飛び込んだ。

 黄色いタイルの用意が全くしていないからだ。やはり、卸販売店から送ってもらうのに数日はかかる。

 また、アパートの借主にも工事の進捗が遅くなることを連絡する必要がある。
 私を含め、他人がアパート周りをウロウロするのは住人には面白いことではない。その上、アパートのみなさんは、在宅勤務者であるからだ。

 毎日、2,3回行って打合せや現場監督をする。
 午後の見分を終えたら、そこから足を延ばしある酒蔵を訪ねた。お歳暮の酒を用意するのと、もう一つ大切な目的があった。

 『ちょっと黄斑変性が・・』の画像、つまり日めくりを手に入れるために、酒を買って暦をゲットすることである。

 さて酒は何にするかな。店のディスプレイラックの前で少し悩む。五合瓶を2本にするか、1本の大吟醸にするか。本醸造、純米吟醸、純米、そして本純米大吟醸もあるので悩む。自分は大吟醸しか飲んだことはないが、その大吟醸を飲んだお金持ちの知人が「ウメえなあ」と感嘆していた。私は、普段は昔の二級酒しか飲まない。

 迷っていたら、若奥様が「こちらはいかがですか」と冷蔵庫を指さす。
 
 そこには、新米で造られた普通酒と濁り酒の五合瓶が何本も並んでいた。「いつ発売始めたの?」と聞くと、「先月25日です」、と若奥様が応える。

 美味しそう。「2本を化粧箱に入れて下さい。2組ね。」という。「奥さん、ついでに日めくりカレンダーありますか」と言ったら、奥から出てきた当主の奥様が「結構人気があるんですよ」と奥に取りに行こうとする。「歳取ったので、ないとわかんなくなるんですよ」と病院での認知症検査の対応に使っているようなヘンテコな言い訳が口をついて出てきた。

 「すみません、去年も二種類いただけたので、写真のカレンダーも」とさらに甘える。若奥様「ハイハイ」と笑っている。
 強欲な爺さんと思ったことだろうが、そこはお得意様と思ってもらえば有り難い。

 日めくりの今年の女優さんは宮本茉由さん、来年は竹内茉音さん、2人とも茉(マ)がつくんですね。

 宮本マさん、今年はお世話になりました。

毎日、ご尊顔を拝見しております。

 竹内マさん、来年はよろしくお願いいたします。

写真 プチ工事  (2023年12月撮影)2023.12.4日記