前の話しの続き
K社の会長とは、6年前に知り合った。貸家を造るときである。
私の貸家はほとんど木造なのだが、1カ所は軽量鉄骨造りなのだ。どうしても溶接作業が必要になる。その時の大工が連れてきたので知り合った。
話し好きの、明るく親切な人である。
今、日本郵便株式会社にとって郵便ポストが多すぎて問題なようだが、実はこの会長、この地方一帯の郵便ポストの修理を一手に引き受けてもいるのだ。へーっと思うような仕事である。
その会長も、一昨年あたりから息子さんに実権を渡したらしい。
ストーブにあたりながら、「気が楽になった、楽になった」とはしゃいでいる。
さて、そのストーブであるが、6年前に知り合った際に深山荘に遊びに来たことがある。ちょうど冬で、ストーブを焚いていた。
深山荘のは鋳物製であるが、その温かさと二次燃焼の仕組みにいたく感心したようだ。
用があって一月後に会社に訪ねていくと、奥の方から声がして、こちらに来いという。ストーブにあたっていたのだ。もちろん自家製のストーブを造くちゃっていた。
それから6年。今、目の前のストーブは3台目だという。1台目は、納屋で健在。2台目は犬があたっているそうだ。幸せなワンちゃんだこと・・。
そして3台目が、マルケーのマーク入りでドカンと置いてある、重量感溢れる代物。
ストーブは熾火の状態でチョロチョロと暖かく燃えている。
「メラメラと燃えるようにストーブを造るのが難しいんだ」という。相当な厚手の鉄板製ストーブである。かなり研究したみたいだ。「周りの人から造ってくれえ、売ってくれえって言われるんだけど、割に合わねえからみんな断っているんだ、その辺の店で買えといってるんだ」とも言う。
さて、ギブスの椅子であるが、この椅子は桐製なのだ。和箪笥に使う桐と同じ材料である。
一時期、桐の床に凝ったことがある。その後、孫のおもちゃや家具にも広がった。
㈱イ○○○のショールームでこの椅子を見つけた。その後、これとお揃いの桐の机も特注した。
桐は、木材というより草に近いといわれる。空気を多く中に蓄えているから断熱効果が高い。だから、軽い。柔らかくもろい。
この椅子、三層になっていて接着剤で貼り合わせてつくられている。桐は、普通の椅子の形では強度が足りないからである。
元々強度が低いところに、斜めから強く座ってしまったため、脚が折れたのだ。
ギブス姿は少し痛々しい 複雑骨折である
が、治癒してついに戻ってきた椅子
座り心地は最高の気分
椅子の肘掛けの具合がいいし
桐の肌の柔らかさが気に入っている
見てくれの形は不格好に見えるが、座る部分が広く、ゆったり、まったり座っている
写真 治癒した椅子 (2023年12月撮影)2023.12.20日記